pipin

英語の記事や洋楽の翻訳したり日記書いたり。翻訳を勉強しています。

I'll make a man out of you

www.youtube.com

 

さあハン族を倒すぞ
息子を徴兵したはずだが集まったのは娘達か?
見たこともないようなロクデナシばかり
だが問題ない、諦めるな
必ず俺が男にしてやる

 

林の如く静かに
かつ心に火を宿す
集中すれば必ず勝算はある
お前は根性がないし貧相だし
まったく見所がない
なんとしてでも男にしてやる

 

息が切れるよ
故郷の人たち、さようなら
体育の授業サボらなきゃ良かった
すげえおっかない奴だな
バレませんように
オイラは泳げないんだ

 

急流の如く速やかに
巨大な台風の力をもって
燃え盛る炎の強さを宿し
月の裏側のように潜む

 

ハン族が来るまで時間は迫る
俺の命令に従えば
きっと生き残れる
お前は戦に向いていない
諦めて荷物をまとめて帰れ
お前は男になれやしない

 

 

 

サガシリーズのプロデューサーに日本のゲームや英語化などについて尋ねてきた

https://www.gameinformer.com/2019/07/06/speaking-to-saga-series-producers-about-jrpgs-western-capabilities-and-more

 

スクウェアエニックス(以降スクエニ)は今年のE3で、FF7リメイクデモとアベンジャーズのゲーム化に紛れつつ、ロマンシングサガ3とスカーレットグレースのサガシリーズ二本がアメリカで発売予定であることを公表した。サガシリーズローカライズの失敗とマーケティングの混迷が原因で、長年スクエニでデザイナーとプロデューサーを兼任してきた河津秋敏氏と対談する機会を得られた。河津氏は当初ファイナルファンタジーのバトルデザイナーを務めていたのだが、サガシリーズの担当になってからは趣向が変わり、クリスタルクロニクルラストレムナントなどにもそれが反映されている。我々はそれほど長く話すことはできなかったものの、サガシリーズと今回の新作について触れ、河津氏の考えるJRPGについて伺ってきた。

 

 

今回発表したロマサガ3の手ごたえはどうですか?今回は自信を持ってスカーレットグレースを押し出せたのでしょうか

 

市川:特に日本でロマンシングサガ2が大好評だったおかげで、欧州方面から非常に前向きな反響を受けました。既に期待が大きいようで、欧州でのリリースを皆さん期待されています。なのでリリースを公表したときはツイッターに「リリースしてくれてありがとう」といったコメントが書かれました。それから「ロマサガ3や他の作品はありませんか?」など聞かれることがあったので、ロマサガ2の反応を見る以前から、他のサガシリーズタイトルへの要望があったんですね。

ロマサガシリーズは当初、スーパーファミコン版の原作を日本でリリースしました。それをアメリカにローカライズしたのですが、ファイナルファンタジー4,5,6などをプレイしているファンがいて、そういったゲーム通の人々からは「ロマサガシリーズはどうですか」といつも聞かれました。そういった意見はいつも寄せられていたので、今回は英語圏に持ち込む良い機会でした。

 

サガシリーズは選択肢の多さに関する意見が多いですね。英語圏のゲーマーや英語圏のゲームによく言われることですが、一つの選択に長い時間をかける方が好まれる傾向にあります。旧作のサガシリーズ英語圏で反響を呼べなかったこと、マーケティングのポイントについてはどう考えていますか?

 

河津:ゲームのローカライズに当たり、会社は「サガシリーズは少し複雑すぎる」といった認識を持っていました。ちょっと難しすぎたんでしょうね。なので会社は「西洋の人たちはもうちょっとシンプルで、アクション要素のあるゲームを求めているだろう」と読んでいました。それがローカライズに取り掛かる前から、英語圏でのリリースを躊躇っていた理由です。サガシリーズはとにかく硬派すぎる。西洋のゲーマーには難易度が高くて選択肢が多いから、絶対ウケるわけがないという認識がありました。

 

河津さんはファイナルファンタジーに携わっていましたから、スクエニになる前からスクウェアで何年も働いておられますね。日本のRPGは数十年でどう進化したと感じますか?近年のファイナルファンタジー作品や他の大作RPGがターンベースシステムを採用しなくなり、アクションRPG寄りになっていることについて、どうお考えですか?

 

河津:大勢の人にゲームを楽しんでもらうためには、アクションRPGになりがちです。プレイヤーに分かりやすくなるし、プレイしやすさも改善します。これは日本に限らずRPG全体に言えることでしょう。しかし、色んなRPGをプレイしたいプレイヤーによって市場が多様化したとも感じ取れます。なので開発者が様々なタイプのゲームを試行錯誤してプレイヤーを探せる良い時代になりました。

 

サガシリーズを英語化する際は、よく新しいコンテンツが追加されていますが、ロマサガ3はどうでしょうか。何か追加要素があったり、ビジュアル面の進化がありますか?

 

市川:いくつか新要素がありまして、追加ダンジョンが入る予定です。また河津さんが書いたシナリオもいくつか追加する予定です。ただ全体のプレイし易さやストーリーラインは原作と同様です。スーパーファミコンで遊んだ日本のプレイヤーは追加要素を楽しみつつ当時の面白さを追体験できますし、英語圏のプレイヤーは今回初のプレイが楽しめますよ。

 

私筆者の調べでは、スクエニのE3のプレゼンではラストレムナントクリスタルクロニクルズ、サガシリーズ二本の四作品が登場していました。その中で一番当時に戻りたくなるゲームはどれでしょう

 

河津:時間が許すなら全部プレイし直して作りなおしたいところですが、時間に制限があるなら、当時一番注力していたのはサガシリーズですね。

 

 

 

リリースのくだりは時系列が分からなくて、2なのか3なのかも曖昧になってしまった。

revisitはなんて訳したらよいのか分からなかった

 

ケイデンス オブ ハイラル クリプト オブ ネクロダンサー フィーチャリング ゼルダの伝説

https://www.gameinformer.com/review/cadence-of-hyrule-crypt-of-the-necrodancer-featuring-the-legend-of-zelda/a-pleasant-but

 

その名前から分かる通り、ケイデンス オブ ハイラル クリプト オブ ネクロダンサー フィーチャリング ゼルダの伝説は異色の組み合わせだ。ゼルダシリーズの要素(特に熱狂的人気を誇る有名な曲の数々)を取り出して、ダンジョン探索型ローグライクアクションのクリプト オブ ネクロダンサーと掛け合わせた作品である。この二つが上手く噛み合っていない部分もあるが、全体として融合に成功して満足の行くミュージカルアドベンチャーになっている。

 

ケイデンスオブハイラルゼルダシリーズのような恰好をしているが、ネクロダンサーによる捻りが加わったスピンオフ作品である。特に大きく違うのは、ゼルダシリーズのリミックスバージョンの楽曲に合わせてグリッドを移動する必要がある点であり、ビートに乗れないと移動できずダメージを受けやすくなってしまう。また普通のゼルダシリーズと違って戦闘が多く、ネクロダンサーのダンジョン探索精神に則った作りだ。

 

戦闘は至ってシンプル。敵のパターンや攻撃法やレンジに対して、最適な攻撃法を身に着けるまで時間がかかるが、一度コツをつかんでしまえば音楽に乗りながら攻撃して、敵をなぎ倒していくスリルと楽しさがある。プレイヤーはリンク、ゼルダケイデンス(ネクロダンサーのヒロイン)を操り、三者三様の能力を使って戦闘に微妙な違いを加えられる。

 

リズムを利用するゲームプレイ故に今作は音楽を強く押し出しており、新しいゼルダの曲は特に魅力的である。各エリアには戦闘曲と、敵を全滅させた時に流れる曲(と、ポーズ状態の8ビットループ曲)の2つのリミックスがある。どの曲もそれ自体が素晴らしい出来栄えであるが、曲(特にダンジョンとボス曲)の切り替えによる音楽の演出が最高だ。

 

もう一つケイデンスオブハイラルが取り入れた捻り、ローグライク要素があるが、これはゼルダの持ち味と常にマッチするものではない。冒険を始めた直後は上手く進めずに何度も倒れることになるが、主人公は数回攻撃を受けると倒れてしまい、ルピーと鍵と消耗アイテムを全部失ってしまう。これではリズムに合わせた行動と仕組みを習得するまで、初心者は苦痛を味わうことになってしまうだろう。

 

ハートや武器やアイテムが充実すると最終的に全体の歯ごたえがなくなって、ほんの数時間プレイすると簡単に勝てるようになってしまうため、筆者は敵のパターンなど気にせずゴリ押してプレイするようになっていた。ガラス製フレイルや鉄製ブーツといった強化アイテムは敵を倒しまくっている間にあまり意味がなくなってしまう。シャベルなどのアイテムも壊れた後の再調達が手間になる。この不均等な難易度のせいで、本当に楽しい戦闘から少し劣るものになった。

 

ダンジョンは、あるアイテムや仕掛けに特化しておらず謎解きになっていない。その代わりボスの鍵を手に入れるまでは、普通よりタフな敵と何体か戦うことになる。ボス戦は面白いものの、これもプレイヤーの進行差によって影響があるため、筆者など難なく倒し続けていってしまった。ゼルダシリーズの多くはボス戦が目玉になっているので、これにはガッカリした。

それでもハートのかけら集めや、新しい道具(デクの葉やパワーグラブなど)で探索するだとか、装備武器の強化など、ゼルダシリーズの後押しを受けた進化は魅力的だ。筆者は楽勝になった後でもアイテム収集にマップ全体を探索した。冒険ごとにランダム配置されるゲームシステムなので、あるアイテム(ホバーブーツなど)で仕掛けを回避できてしまい、一部のアイテムが無用の長物になるのだが、かなりの数の有力なアイテムは獲得までにクリティカルシンキングが必要になる点は気に入っている。

 

ゼルダとネクロダンサーの要素全てが上手く噛み合っているわけではないが、リズムと冒険を組み合わせたケイデンスオブハイラルは佳作である。ゼルダシリーズの機知に富む探索要素、特徴的な音楽、楽しい戦闘といったスピリットが今作品にもしっかりと根付いており、更にファン泣かせの不朽の楽曲の数々によって強化されている。

 

 

 

 

to nabはよく分からなかった

since the odds were so heavily in my favor

こちらが大分有利であるため

 

 

最後の直訳

enhanced by a killer set of songs that both celebrate and elevate one of gaming’s most enduring soundtracks.

不朽の名曲を祝福と向上の両方をした、キラー曲のセットによって強化した

 

ここは翻訳の創意工夫するところなんだろうけど、センス問われると思ったので、ちょっと手を抜いて回避した。

もうちょっと方法はありそう。

ゲームでオリジナルの創作活動を楽しんでいますか?

https://www.gameinformer.com/reader-discussion/2019/06/30/reader-discussion-do-you-enjoy-making-your-own-creations-in-games

 

マインクラフトの建築、Sims4の都市開発、スーパーマリオメーカーのステージ製作など、イノベーティブなプレイヤーに合わせた創作ができるテレビゲームはいくつもある。

 

そういった建設的なシステムが最大の売り文句にされていることもある。例えばDreamsだとか、Far Cry 5のアーケードモードなど追加要素にしていることもある。どうあれ、パーソナリティで味付けしたいプレイヤー向けのコンテンツは世間に出回っている。

 

筆者も建設機能を色々と試して、自分に合うものと合わないものがあった。最近はSim4でまた大量に町を作ったり、Dreamsをやり直してクリエイションツールを深く研究したりしたが、スーパーマリオメーカー2も早く手に入れたいものだ。

 

皆さんはどうでしょう。建設や創作をするタイプでしょうか。それとも他の人による既存のものを楽しみたいタイプでしょうか。筆者はDreamsで人が作った変なものを発見して遊ぶのが好きなので、後者のタイプの気持ちもよく分かります。

 

 

 

 

最初にちゃんと読まなかったために語調が変わってしまった。

このくらいは軽く押さえていきたい

BEN-Michael jackson

https://www.youtube.com/watch?v=q5Ym0ZpYfM4

 

ベン、僕たちはもう探さなくていいんだ
二人とも探し物が見つかったじゃないか
自分だけの友達がいる
もう一人じゃない
友達の君に伝えたい
僕たちは友達だ

ベン、君はあちこち走り回っていたね
自分は必要とされていないと感じて君は過去を振り返って
手に入れたものが気に入らないとしても
気づくべきなんだ
君には帰る場所があるって

僕はいつも「僕」と言っていたけれど
今は「僕たち」だベン、大勢の人が君を嫌うかもしれない
僕はそんな人達の言葉を無視するよ
彼らは僕と価値観が違うんだ
彼らが君を振り返るといいな
きっと考え直してくれるさ
彼らにもベンみたいな友達がいるといいのにね

 

 

GLEEでこの曲が使われてて訳したけれど、気が立っていたから「無視する」と強い言葉を使ってしまい、クオリティが落ちたと思う

余裕がなくなったり不安定になるとすぐクオリティに反映されるから、文芸翻訳は難しいと思った

ゼルダシリーズの感傷的なサイドクエスト10選

https://www.gameinformer.com/2019/06/28/10-emotional-sidequests-in-zelda-games

 

ゼルダシリーズはプレイヤーがリンクと共に、エキサイティングな冒険に旅立つゲームだ。海上の保安活動を務めるコミカルな冒険から、二つの世界を行き来して国を救う冒険まで、リンクの冒険はいつも記憶に残るキャラクター達と忘れられない瞬間で溢れている。しかしブレスオブザワイルドの続編が発表されてから、気分が沈むような、陰鬱な作風がどうしても気になってしまう。ゼルダシリーズの監督を務める青沼英二氏への取材ではBoWの続編は暗いものになるが、これまでのゼルダシリーズから大きく逸脱してはいないとのことだ。ゼルダシリーズでは、どんなに陽気で楽しい冒険の作品であっても、悲しい感傷的なストーリーが織り込まれている。下記はゼルダシリーズの中でも、驚くほど暗いサイドクエスト10選だ。

 

1.奴ら
ムジュラの仮面のサイドクエストといって思い浮かべるのは、謎のエイリアンから牛の誘拐を阻止するサイドクエストである。表面上は謎の誘拐事件で間違いないのだが、もっと不吉で悲しい背景が隠されているのだ。ミルクで有名なロマニー牧場は、クリミアとその妹のロマニーが経営している。一日目は弓矢を持って牧場を守るロマニーを見ることができる。彼女に話しかけると、「奴ら」は毎年祭りの前にやってくるため、彼女は小屋を守る練習をしないといけないらしく、姉が彼女の話を信じないので一人で責任を負わないといけないと言う。

 

プレイヤーは小屋を守って彼女を手伝える。その場合はAM2:30に奇妙なエイリアンや幽霊が突然現れて、小屋に押し寄せてくる。敵が消える夜明けまでリンクはロマニーと共に防戦し、ロマニーにヒーローとして認められる。もし防戦に失敗したり、手伝いを申し出なかった場合、ロマニーと牛は奇妙な運命を辿る。ロマニーと牛は空中に吸い上げられて失踪し、二日目に彼女だけが出来事を全て忘れて帰宅している。一人残された子供が悪から財産を守ろうとする悲劇であり、しかも謎の存在とその動機への恐怖に押し負けてしまうというストーリーだ。

 

2.カカリコ村の悪事
BoWで多くのプレイヤーが見逃しやすいこのサイドクエストに驚いた。カカリコ村にはインパの門番であり、ココとコトラの父親であるドリアンという人物が住んでいる。インパの祖父が大事な家宝を盗まれた後、ドリアンは退職してこっそり森の中に入ってしまう。プレイヤーが後を追うと、村を裏切ってイーガ族の剣士に家宝を贈ろうとするドリアンを見つける。その後、プレイヤーが一役買って剣士を倒すと、ドリアンはリンクに悲しい事情を話す。

 

実はドリアンは元イーガ族であり、カカリコ村の女性と恋に落ちて、イーガ族との摩擦を鎮めるため部族から離れた。二人は共に生活して二人の子供を産んだが、イーガ族はドリアンが離れたことを絶対に許さなかった。イーガ族は報復でドリアンの妻を殺し、もしイーガ族の秘密の仕事をしなくなったら二人の娘も殺すと脅した。ドリアンは娘たちに母親の死を伝えずに、彼女たちを守ろうとしていた。しかし姉のココはその事実に気付いて、村の郊外にある母親の墓石の隣で泣いているところを見られる。まだ幼くて理解できない妹のコトラは、失踪した母親とかくれんぼをしたがる。この恐喝によって破壊された家族のストーリーから、ハイラルはただの市街地ではなく荒廃していることが分かる。

 

3.古の勇者
有名なこのキャラクターの正体はZelda encyclopediaのHyrule Historiaで確認されるまで、単なる仮説として語られるだけだった。ゲーム中で狼に変身したリンクは黄金の狼と出会い、朧げな世界へ導かれて剣の技を伝授される。それからは彼の訓練を受けることになり、リンクは7つの秘技を覚えるために勇者の影を探すことになる。一連のクエスト自体にダークな要素は存在しないのだが、彼の背景にある影は表面上の出来事よりも暗いものである。

 

古の勇者は片目を失い、鎧をまとった巨大なスケルトンとして描かれているが、ゼルダシリーズで二度冒険したリンクこと時の勇者は不遇の死を迎えた。彼の存在によって、これ以上トワイライトプリンセスが暗くなることはないが、そのシナリオでリンクは幸せな最後を遂げることができないと思うと、オカリナやムジュラの冒険の気が削がれてしまう。

 

4.ズナリの強盗
ゼルダの悲しく暗いサイドクエストと言って、まず最初に思い浮かべるのは貧困に関するものではないだろう。風のタクトは今までのゼルダシリーズの中で一番陽気でコミカルな作品であるが、貧困問題に勝てなかったキャラクターが居る。ガノンゼルダ姫を探そうと誘拐した娘たちの一人、ミラは富豪の家の出である。彼女を廃墟の要塞で救い出した後、風の島では全財産をかけて娘を守ろうとする父親の姿を見られるようになる。この二人は最終的に立ち退きを迫られ、路上生活を送ることになる。一気に富豪から貧民に落ちてしまったミラは父親の「背中の問題」を治すべく仕事を探さないといけなくなる。そしてズナリが経営する交易所で働き始めるが、それでは足りない。夜にミラを尾行すると、ズナリの寝込みを襲ってルピーをせしめようとする彼女を捕まえられる。そして彼女の言い分に同情してあげると、ミラは諦めてお詫びに空のボトルを渡してくれる。そして次の日に彼女に話しかけると、父親との生活に十分なお金がもらえる夜の仕事が、遠く離れた島で見つかったことを知ることになる。何度も憂き目に遭う苦難の少女の話を、なんとゼルダで見ることになるのだ。彼女は「beautiful」と呼ぶ空のビンを渡した後、彼女は穏やかに独り言を話す。「私の魂も同じくらい綺麗だといいな」

 

5.アンジュの苦悩
ゼルダシリーズで激しく心が痛む有名なサイドクエストの一つは、アンジュとカーフェイのロマンスだろう。彼らの長大で複雑なサイドクエストは三日間のサイクルの毎日で発生し、冒険の最後に終わらせられるクエストだ。一日目にアンジュとカーフェイは結婚する予定だったが、カーフェイが失踪する。調査を続けるうちにアンジュはスカルキッドによって子供に戻されてしまい、更に結婚式に使う太陽のマスクを盗賊に盗まれてしまう。

 

リンクは二人の連絡を取り継ぎ、カーフェイがマスクを取り返す手伝いを出来るのだが、ゼルダシリーズ初、リンク以外のキャラクターを操作できるようになる。プレイヤーはマスクを取り戻そうとするリンクとカーフェイの両方を操作し、タルミナに月が落下してくる前にカーフェイはアンジュと共に自宅に戻る。感動の瞬間、リンクは二人が再会した証人となり、互いのマスクが融合してめおとのマスクが作り出される。ついに二人は夫婦となり、世界が終わるときにリンクに最後のお願いをする。「頼むから避難してくれ。僕たちは大丈夫。二人で朝日を迎えないと」

 

6.ナデクロさんの物語
時のオカリナで、夜のカカリコ村の木の下でナデクロさんと出会える。彼は両親やリンクを引き合いに出して人が嫌いだと言う。リンクがマスクを付けて顔を隠して話しかけると、心を開いて自分は良い人間だと言う。この人物は良い人を演じるだけで、人と関わるときは辛い思いをしているのだ。大人になってから戻るとナデクロさんはもう居らず、ペットのコッコを残していく。コッコはナデクロさんがいなくなって以来鳴かなくなっていた。

 

リンクがコッコの飼育マスターだと証明できれば、ナデクロさんの妹のアンジュがコッコを渡してくれる。そしてコッコを迷いの森に連れて行くとコッコが鳴き始め、ナデクロさんが一人座っている切り株の元に連れて行ってくれる。彼にコッコを渡してあげるとグラニーに渡す変なキノコをもらえる。そしてグラニーは代わりに、ナデクロさんに渡す変なポーションをくれるのだが、元の場所に戻ってもナデクロさんはいない。彼が座っていた切り株にはコキリ族のファドが立っていて、迷いの森に入れるのはコキリ族だけであり、他の人間は彷徨ってハイラル中で暴れ回っているスタルフォスになってしまうことを教えてくれる。はぐれ者のナデクロさんの運命は心を持たない敵としての人生になってしまったのだ。剣を振るう前に考えて欲しい。その手にかける敵の一人はナデクロさんである可能性があるのだと。

 

7.偽ヒーロー
トライフォース3銃士は明るいゼルダシリーズであり、この一覧の中でも偽ヒーローは明るい話であるが、やはり悲劇である。偽ヒーローはスタイラ姫を救うべく、王様が出したお触れに応えて現れた少年であるが、外見が条件にそぐわなかったために魔女狩り旅団への入団を断られてしまう。要するに、彼の耳はリンクのように尖っていない丸耳だったので、チームに参加させてもらえなかったのだ。監督はゼルダの勇者らしく特別にデザインしたと語っていたにも関わらずである。

 

ハイラルウォリアーズのリンクルと同様に、偽ヒーローは自分がハイラルの勇者になってゲームの主人公になれると信じていた。相応しい恰好で、剣を持ち、正しく振舞っていたにも関わらず、容姿だけで断られてしまったのだ。彼はプレイヤーに入団をせがむがどうしようもできない。彼は納得できずに取り乱すものの、物語の途中で友情の証を渡してくれる。この理不尽な差別は愚かにしか見えないが、問題を深く追求することでハイラル政府の抱える、より大きな問題を垣間見ることができる。

 

8.ゴーストハンド
ゴーストハンドとはその名の通りの存在であり、その住処は思いもよらない場所、トイレである。ゼルダの三つの作品でトイレで紙を求めるゴーストハンドを見つけられる。ムジュラとふしぎの木の実 時空の章のハンドはアイテムをくれるキャラクターだが、スカイウォードソードでは大きな役割を果たしている。

 

スカイロフトは様々な若者たちが大騒ぎしながら生活する場だが、ラスはその中でも大人しい存在だ。ラスはリンクにラブレターをクラネに渡して欲しいと頼むが、クラネはまず良い返事をしそうにない。プレイヤーはクラネに手紙を渡してラスが断られて泣いてしまう展開にするか、またはトイレのハンドに渡すか選べる。今作のハンドは他の二作の薄気味悪い雰囲気と比べて、もっと上品でホワイトグローブのような外見をしている。このハンドはフェニーという娘の手の幽霊であり、手紙を読むと自分宛てと勘違いしてしまう。その後、夜のラスの部屋に行くと、ラスのベッドに忍び寄るフェニーが居て、知らずにラスに悪夢を見せて眠れなくさせている。プレイヤーの手によって友人が一生うなされ、不眠症になってしまうことになるが、ただ幽霊に恋愛の手助けをしただけと言えるかもしれない。

 

9.ロウラルの墓場
神々のトライフォース2のロウラルは良い国ではない。トライフォースを失い、人は闇に冒され、世界が破滅に向かっている。しかし、逃れられない運命に立ち向かう二人の人間がいた。ゼルダシリーズで墓荒らしをする闇の住人、ロウラル人のダンペイと、神官役であり、聖域に住むロウラル人の哲学者である。マスターソードを最大まで強化したい場合、リンクは必ず聖域に立ち寄ることになるのだが、聖域がプレイヤーにとって嫌な場所になるのは強化クエストに関連しているからだけではない。ダンペイに話しかけようとすると、ロウラルの不穏な空気の片鱗が少し見られる。実際に話しかけると驚きながら「嘘だろ?俺が見えるのか?魂だってずっと話してくれないのに」これだけでも悲しいが、次の台詞と合せると更に億劫さが増す話になる。「俺はここで墓守をやっていたんだが、もう手入れをする墓がなくなったんだ。この墓は何を守っていたのか…もう思い出せなくなったよ」それはもう墓ではなく、消えたロウラル人の跡でしかなかった。彼らに何が起こり、どこへ行ったのか。哲学者はロウラル王国の荒廃についてこう語る「この地を荒らしにくる人間はもう誰もいない。それでも私は問わなければならない、私達が神を見放したのか、それとも神が私達を見放したのだろうか」

 

10.フルートの少年
神々のトライフォースハイラルは普通の人々にとって安全な場所ではなく、闇の世界の影響が光の世界を侵食している。その闇の力の被害に遭うのがフルートの少年である。いつも自宅の近所の草地でフルートを吹いていた少年は、トライフォースを探して戻らなくなった。少年の父親はリンクに捜索を頼むのだが、リンクは闇の世界まで捜索しなければならなくなる。トライフォースを求めて闇の世界に引き込まれた少年は闇の力で動物に変身し、家に戻れなくなる。彼は闇の世界に来る前に埋めておいたフルートの在り処をリンクに伝え、その後自身の死を悟り、最後にフルートを聞きたいと頼む。リンクがフルートを吹くと少年は木となり、ガノンとの戦いの犠牲となる。父親は少年の死を直接知らせずとも、リンクの目から不幸を察知する。もちろんゲームのエンディングで少年の無事は確認できるのだが、このクエストは本当に後味の悪いであった。結局のところ、ゼルダシリーズは常にダークネスの部分を持ち合わせているのだ。ブレスオブザワイルドの続編はその足跡を辿るのか、それとも一層ダークにするのだろうか。私達はどんな作品が待ち受けているのか知るために、ただ待つしかない。

 

 

 

counter part toは担当するで良いのかな

固有名詞も変更されてるので調べることが多かった